スリランカのブルームーンストーン

今は閉山してしまっているスリランカの鉱山から産出したオールドストックのブルームーンストーンです。

スリランカに住んでいた頃からお世話になっている現地のカッターにムーンストーンを探してもらっている時に出逢いました。

カッターは昔ブルームーンストーンが採掘されていた場所の近くの出身で、その地区の知り合いのおじいさん宝石商を訪ねて行ったのですが、偶然にもこのタイミングで引退するということで出てきたのがこのブルームーンストーン。

おじいさんは閉山した鉱山の地区の方で、かつてのムーンストーンバブルの時に売らずに長年ストックしていたという特別な石達を紹介してくれました。

このブルームーンストーンの産地、ミティヤゴダ鉱山は19世紀後半にスリランカの南西部で漂砂鉱床が発見され、世界中で人気が出て価格が高騰し、1987年頃には枯渇して閉山してしまった鉱山になります。

ブルームーンストーンは当時、”ルネ・ラリック”や”ルイス·コンフォート·ティファニー”などのデザイン性の高い作家からも好まれ、アールヌーボーの時代にはかなり人気の石になりました。

その他にも、19世紀後半の美術工芸時代の職人の間でも人気があり、手作りの銀の作品でも多く使用されていたようです。

閉山以降はこの鉱山以外のスリランカ産やインド産など他の産地の石をこの地方に持ってきてブルームーンストーンとして流通するようなことが今でも続き、本当のスリランカのブルームーンストーンを特定することが難しくなってしまい、幻のムーンストーンと言われるほどにレアな存在になっていったという歴史があります。

写真のブルームーンストーンたちはこんな歴史のある中、おじいさんが売らずに大切に保管されていた貴重なブルームーンストーンになります。

今はもう新しく採掘されることのない美しさや珍しさを超越した希少性のあるスリランカ産のブルームーンストーン。

ホームページのカテゴリー「ムーンストーン」のページでご紹介しています。

ムーンストーンのページはこちらから